選択式試験とは
穴埋め問題です。
1問5つの穴埋めがあり、20の語群から選ぶ試験方式
記述式でないから、簡単だと思われがちですが、
正確に語句を覚えるてないと、得点率が高くなりません。
出題科目
労働基準法+安衛法
労災保険
雇用保険
社会保険の一般常識
労働保険の一般常識
健康保険
国民年金
厚生年金
※徴収法は例年範囲外
試験制度からの難しさ
最大のハードルは各科目の基準点が厳しいこと
合格基準点
1問5つの穴埋めがあり3点以上が必須
※例外として救済条件あり
つまり2つしか間違えられません
合計基準点は25~27点の範囲
選択式は合計点より、科目基準点をクリアできる力があれば、
まず合計点の方は心配ないと言えます
難問が出題される科目
労働保険の一般常識、社会保険の一般常識が、
3点以上を取ることが難しく、
2点以下の方で半数を超える年がざらにあります
1点の方が多く2点の方が少ないと、基準点が2点に下げられます
これを救済と言います。
詳細条件はこちら👇
今年の試験も、自己採点結果で救済待ちの方が多かったのですが、
久々に救済がない選択式でした。
そのため、合格率が5.3%と急降下しています
選択式対策のキソ
択一式の対策で、一問一答で正答率が高くなれば、
自然と選択式を解ける問題が増え、6割近くは得点できるようになります。
7割を超えるためには、選択式ならではの出題傾向にあわせた対策が必要となります
主な選択式ならではの固有問題
👇
・目的条文の穴埋め対策
・数値等の暗記
・判例の穴埋め対策
選択式の基本対策
①テキストの条文の読み込み
一語一句、流し読みせずに、空欄になっても答えられるように音読をする
②専用の問題集を利用する
大原のトレーニング問題集がオススメ
選択式固有問題のマーク「レベルA」だけをやりましょう
👇
表紙をクリックして詳細確認
③判例対策
令和4年は判例が大変多く出題されました
👇
早い段階から判例を読み込んでおく必要があります
④選択式に強いアプリを利用
その名も「『社労士秒トレ』
問題を監修しているのは、独学で短期合格された、なつき先生
詳細は下記👇
選択式演習の仕方
①答えの語群を見て選ばないこと
問題文を読み、空欄の答えを、自分の頭で思いだし答える
口頭でなく、手書きで正確に書くことが大事です。
なぜ、語句を先にみてはいけないのか?
以下の厚生年金の過去問を解いてみてください
【問題1】
臨時に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除く)であって、次に掲げる
ものは、厚生年金保険法第 9 条及び第 10 条第 1 項の規定にかかわらず、厚生年金保険
の被保険者としない。ただし、(1) に掲げる者にあっては【 A 】 、(2) に掲げる者にあっては所定の期間を超え、引き続き使用されるに至った場合を除く。
(1) 日々雇い入れられる者
(2) 【 B 】 以内の期間を定めて使用される者
2 遺族厚生年金 の受給権者は、その氏名を変更した場合であって厚生年金保険法施行規則第 70 条第 1 項(氏名変更の届出)の規定による届書の提出を要しないときは、当該変更をした日から【 C 】 に、所定の事項を記載した届書(氏名変更の理由の届出)を、日本年金機構に提出しなければならない
選択肢
①14日を超え ②14日以上 ③1月以上 ④1月を超えて
⑤7日以内 ⑥10日以内 ⑦ 2 月 ⑧4月 ⑤ 6 月
どうでしょうか?
選択肢に数字ばかり並んでいる、しかも単位が違うのが揃ってると
迷ってきませんか?
【答え】 A:④1月を超えて B:⑦2月 C:⑥10日以内
②答えを導く読解力を身に付ける
語群をみなければ、わからない問題やテキストに掲載されてないような問題の場合
読解力で正解を見つける力が求められます
問題集で答えがわからなかった場合、前後の文章から、答えを読解力、推理力を養ってください。
本試験で実際に正解を得た方の読解力
実際に試験会場で答えを読解、推理した方の思考を紹介します
正解された方の共通事項(解答手順)
①解答の選択式を、初めから見ない
②問題文の前後にヒントを探す
②解答を入れて文章を目と心で音読して、違和感がないかチェック
※正解者の多くは、実際に問題文中に書き込んで、完成文をつくり、
音読しています。
(相対的に正しそうな選択肢を選ぶ)
このあたりは、皆さんトライされてるはず。
【実例】正解者の思考
知らない選択肢の用語は、訓読みして意味を想像する
これは流石だなと思いました。
令和3年の難問であった一般常識で検証します
【問題B】
生涯現役社会の実現に向けた環境を整備するため、65 歳以降の定年延
長や 66 歳以降の継続雇用延長、高年齢者の雇用管理制度の整備や定年年
齢未満である高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換を行う事業主に
対して、「 B 」を支給している。
選択肢の訓読み、内容を分解
<選択肢候補>
①65歳超雇用推進助成金
→65歳(を)超(える方の)雇用(を)推し進(める事業主に対する)助成金
②キャリアアップ助成金
→キャリアは積み重ねて形成するもの。65歳以降の人あ、十分、キャリア形成できている
③高年齢労働者処遇改善促進給付金
→処遇改善とは、待遇を良くする(給料等?)で定年延長とは関係ないさそう
④産業雇用安定助成金
産業を指定しているのに違和感あり、特定の業界をあえて指定するのはおかしい
①~④だと、あきらかに①がたしからしいと判断されてます。
【問題D】
特に 65 歳以上の高年齢求職者に
対して職業生活の再設計に係る支援や支援チームによる就労支援を重点的
に行っている。ハローワーク等の紹介により 60 歳以上の高年齢者等を雇
い入れた事業主に対しては、「 D 」を支給し、高年齢者の就職を促
進している
選択肢
①高年齢者雇用継続助成金
文中の「雇い入れた」と「継続」は意味が違うと判断
④特定求職者雇用開発助成金
特定求職者の意味を考えると、文中の高年齢者等が一番違和感がない。
雇用開発→雇用を作り出す(開発する)
文中の「雇い入れた」と雇用を新たに作り出す(開発)が一致する。
本試験中に、上記のように選択肢の名称の意味から推察されて、
見事正解された方がいます。
問題演習の時から、洞察する訓練をしておけば、いざという時に力が発揮されると思います。
最後に、知識が充実した段階で、選択式の解放テクニックを身に付ければ
完璧です(語群をグルーピングする解答方法等)
このあたりのテクニックは別途まとめます。
それではまた明日
択一式対策はこちら
☆御礼☆
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