社労士X垢(旧Twitter)のタイムラインをみていると、
「社労士になりたいならば、浅く勉強すべき」
「広く浅く」etc.とのアドバイスをよく見かけます。
「浅くshallow勉強するとshallow士。狭い範囲を深堀するとnarrow士にしかなれない」
と、どこかの有名な予備校講師がおっしゃっているとの配信をみました。
早稲田の鈴木教授から労働法の講義を受けました。
先生曰く、浅い知識では範囲が広い労働法を理解することはできないとのこと。
受験のプロと学問のプロで意見が違っていました。
深く学習した方が楽しいし、結果的に覚えられると鈴木先生は言います。
例えば安衛法が難しいと言われるが、
5分で安衛法の成り立ち本質を理解できると言い解説をされていました。
受験ならば丸覚えするところですが・・・
目的条文にもある「快適」が重要なキーワードとのこと。
<安衛法目的条文>
第一条
労働基準法と相まつて、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする。
労基法は最適基準を決めている、だから下回ったら罰則がある。
安衛法が労基法内にあったらどうなるか?
最適基準だけを決めたら、仕事できるギリギリの環境では、従業員にとって良いことはありません。労基法から安衛法として独立したことにより、「快適基準」も定めたのです。快適基準を下回っただけでは、罰則は無理だから努力義務になっている条文も多い。
(例えば、室温設定28度推奨ならば、29度になったら罰則なんてできない)
最低基準、快適基準と色々あるため複雑になっている等々を立法背景や実例を交えて簡単に解説されてました。
いま必要なのは学問ではなく試験対策
受験のプロが言うのだから、浅くは正解だと思いますよね。
ある意味正しいのですが注意が必要です。
先のshallow士コメントに対して補足です。
浅い勉強の正しい解釈
意味を取り違えると危険です。浅い=表層を軽く勉強すれば良いように読めますが、
最近の社労士試験は、難問は減り基礎論点を中心に出題されてはいますが、
丸暗記では正解できません、考えて解く知識が問われています。
無駄に論点を深堀する必要はありませんが、
論点の本質を理解しなければなりません。本質を知るには浅い勉強では難しく、
浅い知識はすぐ忘れます。
基礎の意味も要注意
簡単な問題と言う意味ではありません。
労働法として核となる条文、実務で重要な条文を意味しています。
重箱の隅のような論点は勉強不要、これが狭い範囲の意味です。
万年受験生あるある
やたら知識豊富なのに何年も合格できないタイプ
基礎論点を軽く考え、本質を理解せずに枝葉や本質からずれた部分を深く掘りされる傾向にあります。
大原のカリスマ 金沢先生はドーナツ化現象に注意と言っています。
私は土星型の知識構築がベストだと思います。
最後に
学問の専門家、受験のプロ、実務の専門家、行政、それぞれの立場で、同じ法律に対するアプローチが違っています。
実務では、法律の提出期限とは違う運用がされていたりするので、実務で覚えた知識では得点できないことがある。
例:社会保険は雇用用開始から5日以内に届出しなくてもペナルティーなく受理される
→実務:〇 試験:×
受験は研究とは違うので無駄に深堀する必要がない
じっくり勉強して合格後、即戦力を目指したい方はこちら
鈴木教授も執筆の労働法の専門書
結局、最短で合格を目指すならば、受験のプロに従うのがベストですが、小手先のテクニック重視の先生は避けた方が無難です。
(語呂合わせ頼りの学習だと、語呂が多すぎて、なんのための語呂だったかを忘れる、
思い出せても理解できてないので問題が解けないことも…)
講師選びは得点するのに必要な条文の本質を簡単に解説してくれる先生を探してください。
昔はIDE塾 井出教授が最高峰だったのですが、コロナの影響で廃塾
私が知る限り今は、佐藤塾:佐藤としみ先生、大原:金沢先生 TAC宮島先生、クレアール:斎藤先生、ヤマ予備:山川先生etc.が本質を簡単かつ丁寧に教えてくれますよ
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それではまたあした
☆御礼☆
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