各予備校の分析データ、好評動画も出揃いましたね
どこの学校も選択式 労一は難しかった、特に空欄Aの
自動車運転者の労働時間等の改善のための基準、通称:改善基準告示の出題が難問指定されてます
運行管理者×社労士の改善基準告示解説
運輸業界の管理責任者に該当する運行管理者資格者であり、社労士であるブログ管理人による本問題についての所感です
一般常識としての出題が妥当なのか?
運輸業界に関係者にとっては、超ラッキー問題だったと思いますが、業界が限られてニッチなだけに難問であったのは事実かと思います
社労士にとっては常識問題!?
社労士業のあるべき姿、業界全体の働き方改革を支援する観点で考えれば、
常識であって欲しい論点です
なぜなら社会問題となっていた運輸業界の2024問題が論点となっており、
非常に良い問題だと、実務を担当している社労士としては思います
この改善基準告示が4月から改正にて厳しくなったことに起因しドライバー不足に繋がっています
しかし社労士業界の中でも、社会からの必要性は高いのに運輸、医療、建設は特別ルールが多く、避けている同業者が多いのも事実です、この観点から言えば、マイナー論点かもしれませんね
受験生にとっては非常式問題、難問確定
社労士テキストに載っていない問題、予備校がノーマークの問題は、受験生にとっては非常式問題であるのは間違いありません
私も受験生時代であれば、顔面蒼白なること間違いなしの問題です
私も固定概念があり、改善基準告示は、社労士試験の範囲外と思っていましたが、
一般常識の内法であるから出題可能性は十分あったわけです
結果論ですが・・
世の中のトレンドを理解し、以下の3つの理由から、
・運輸の2024年問題は社会問題であった
・改善基準告示が改正になっている
・運輸の時間管理規制の猶予がおわった
どこかの予備校も出題予想してもおかしくない問題でしたね
TACの岡根先生は、選択式の問題文から推察して解くテクニックで有名ですが、
先生本人は、正直な方で、この問題は、「労基法で定義できない用語を選べば良い」
とまで推理しておきながら、休息期間を選べずに間違えたとのこと
ヤマ予備の山川先生、大原の社労士24 金沢先生、各カリスマ講師も、
皆、本文から推理して解くしかなかったと解説されてました
実務もされているLECの某講師(同じ支部の先生)曰く、運輸のお客様のコンサルをしたこともあり当然知っていたとおっしゃってましたが、受験対策としてはノーマークだった、読み誤ったと言われてました
恩師の一人、クレアールの斎藤先生は、選択式は、本会場で受けて満点だったとのこと。できる先生はやはり白書も読み込まれており論点はおさえているのだなと思いました
2025年試験の常識対策
受験テキストが基本であることは間違いありませんが、
社会問題、トレンドに敏感になり日々一般常識の感覚でいることが大切だと言えます
以前、1点救済となった助成金ばかり出題された年がありました
これも、受験生にとってはテキストにない超難問でしたが、
中小の社長さんは、楽勝で正解を選べてました(その年にプチ流行った助成金だったので)
受験の世界の視野ではなく、実務目線で常識感覚をもてるようにアンテナを高くすれば、難問も常識と思えるようになれると思います
運行管理者試験の労基法チェック
実は試験科目に労基法があります。他流試合として、運行管理者試験の過去問をチェックしてみてもよいかと思います。二年連続で改善基準告示の出題はないと思いますが、
他の試験で、労基法がどう出題されているかは、見ておいて損はありません
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他に労働基準監督官試験にも労基法があります
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【参考】運輸の法改正背景
改善基準告示は以前からありましたが、運転士の健康管理と乗客の安全確保のために、4月から条件が厳しくなり、さらに労基法の残業時間制限の猶予期間が2024年3でおわり、この二つが重なったことで、ドライバーのシフト管理が難しくなり、要員不足となっています
運輸は、運輸省の指導対象の運転時間、休息時間等
厚労省管轄では労基法で定める労働時間管理、残業管理があり、、
ダブルスタンダードとなっているので非常に管理が複雑になっている問題もあります
貸切バスの実例として(改正改善基準告示の影響)
休息期間の縛りにひっかかる場合があります
休息期間とは、簡単に言うと車庫にいれてから、次の出庫までのインターバルが9時間を下回らないこと(以前は8時間)
たった一時間の改訂ですが、大きな影響があります
修学旅行で、東京ディズニーランドの花火を見る行程があった場合
花火を見て、ホテルまで学生を送迎して、車庫にもどると、早朝のホテル出発には、同じ運転士が対応できなくなります。バスを2名体制にすれば良いですが、それでは旅費があがって、学校側、親御さん達が困ります。
結果的に、ディズニーランドの花火はバスを使って帰ることができない
他の乗り物を使うか、行程から花火を入れないかと悲しい選択をすることになります
運輸の運行管理者の皆さまを応援したい
時間管理、運転士の健康管理、車両の管理等の責任があり、ある意味社長より責任が多いように感じる、大変な仕事をされています
社労士は運輸業界、運行管理者様を人と組織の視点で支援できる唯一士業です
ぜひ、これから受験される方、合格待ちの方、運輸業界のサポートもやって欲しいと思ってます、ある意味ニッチなマーケットなので、新人社労士にチャンスがあるかもしれませんよ!
☆御礼☆
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