またまた令和4年度の助成金の条件が厳しくなったものが発表されました。
令和4年助成金最新情報※3月16日時点
両立支援等助成金
(出生時両立支援コース、育児休業等支援コース)
が令和4年度から変わります
男性版の育休である産後パパ育休が10月から新設され、
義務化になりました。
その影響もあって、男性の育休を奨励するための助成金の
条件が変更されました
義務化されると、助成金がなくとも、やることが当たり前となるため、
努力義務から義務化になると、多くの助成金が廃止されたり条件が改定されます。
出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)
Ⅰ 男性労働者が育児休業を取得した場合
令和3年度まで:
☆中小企業
1⼈目の育休取得 57万円 <72万円>
2⼈目以降
育休期間によって変動
5日以上 ︓14.25万円<18万円>
14日以上 ︓23.75万円<30万円>
1か⽉以上 ︓33.25万円<42万円
< >内は、生産性要件を満たした場合
大企業も金額は減りますが対象でした
令和4年度
20万円
1事業主1回限りになりました。
大盤振る舞いがついにおわりました。
条件も厳しくなっています。
主な要件で比較します
令和3年度
①男性労働者が育児休業を取得しやすい職
場風土作りのための取組を行うこと。
②男性労働者が、子の出生後8週間以内に
中小企業5日以上の育児休業を取得すること。
※大企業は14日連続
[変更後]
令和4年度
①育児・介護休業法に規定する雇用環境整備の
措置を複数実施すること。
②男性労働者が、子の出生後8週間以内に開始
する連続5日以上の育児休業を取得すること。
③育児休業取得者の業務を代替する労働者の業
務見直しに係る規定を策定し、当該規定に基
づき業務体制の整備をしていること。
①の要件が内容が増えてます
③はあらたに追加された要件、あらたに規定作成が必要
手続き費用、規定作成費用を考えると、
社労士に依頼する場合、
相場:20万円の助成金の20%=4万円
企業の手取り:16万円
規定等の整備、運用を考えたら、メリットがある企業は限られそうです。
対応する社労士側も4万円だとコスト的に厳しそうです。
その他助成金の改定:キャリアアップ助成金
すでにご存じの方も多いと思いますが、
キャリアップ助成金もルールが厳しくなりました。
有期から正社員のみへの更新が対象
有期→無期社員への変更では対象とならなくなりました。
助成金目当ての悪徳コンサル等がおりまして、
収入UP条件を満たせばよいとの考えで低待遇な無期契約になる事例等があり、
抜け道的に利用されているケースがありました。
これで、まっとうなキャリアアップ計画に従って、本助成金も使われる、使いやすくなると思います。
令和3年度
① 有期 → 正規:1人当たり 57万円
② 有期 → 無期:1人当たり 28万5千円(廃止)
③ 無期 → 正規:1人当たり 28万5千円
[変更後]
令和4年度
① 有期 → 正規 : 1人当たり 57万円
② 無期 → 正規 : 1人当たり 28万5千円
人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)
目標達成助成:離職率低下で57万円<72万円>
通常の法定検診に加えて、次のいずれか1つ以上の検診を、対象者(正社員)全員に、事業主が半額以上を負担し、就業規則等に明示すること。
○胃がん検診 ○子宮がん検診 ○肺がん検診 ○乳がん検診 ○大腸がん検診 ○歯周疾患検診 ○骨粗鬆症検診 ○腰痛健康診断
この助成金も、怪しいコンサル(社労士でないのに助成金提案する)さん達が、
こぞって提案していたものです。
特に歯周病検診の代金が安いので、歯周病の必要がない企業でも、助成金欲しさに
歯周病検診を導入してしまうケースがありました。
よくあるオチは、歯周病検診が必要なのに、従業員が誤って歯科検診を受けていて、
助成金の給付申請のときに、不支給となり、コンサルと企業でトラブルになったとの話を聞いたことがあります。
これは今年度限りです。
申請するなら令和4年3月31日までに計画申請が必要です。
来年度は、こんなトラブルもなくなりますね
シャロ勉対策:助成金
令和3年度の選択式:労一は助成金名称を答えさせる問題がでて、
1点救済となった超難問でした。
過去問に挑戦
【問D】
特に 65 歳以上の高年齢求職者に
対して職業生活の再設計に係る支援や支援チームによる就労支援を重点的
に行っている。ハローワーク等の紹介により 60 歳以上の高年齢者等を雇
い入れた事業主に対しては、「 D 」を支給し、高年齢者の就職を促
進している
「D」の選択肢候補
選択肢から下記の2つに絞り込みができました。
2択となった場合に正解を導けますか?
①高年齢者雇用継続助成金
④特定求職者雇用開発助成金
正解者の推理(合格者思考)
①高年齢者雇用継続助成金
文中の「雇い入れた」と「継続」は意味が違うと判断
④特定求職者雇用開発助成金
特定求職者の意味を考えると、文中の高年齢者等が一番違和感がない。
雇用開発→雇用を作り出す(開発する)
文中の「雇い入れた」と雇用を新たに作り出す(開発)が一致する。
本試験中に、上記のように選択肢の名称の意味から推察されて、
見事正解された方がいます。
【ご注意】一問一答形式の過去問慣れしている方へ
(一問一答で正解できても、五択になると正解できない人)
本試験は五肢択一式になります。
相対的に正解を選ぶ力がないと、本試験での点数がのびません。
本試験対応力を身に付けるなら、解説が詳しい山川の過去問
五肢択一式バージョンがオススメです👇
来年の出題傾向予想
昨年度が助成金名称のオンパレード、さらに前々年は、コロナ禍でもあり雇用調整助成金が出題されてました。
今回は法整備にあわせた改定、助成金制度が正しく運用される条件に整備されたりしてますが、実務面から言えば、利用ハードルが高くなりニースは減ると予想しています。
実務力を問う問題が狙われる傾向にあるので、2年連続助成金問題はでないと予想してみました。
助成金は、すべてを網羅して勉強しようとすると、労基署で配布されている
助成金ハンドブックは、机に立つほど分厚いです。
助成金対策としては深入りせず、模試に出題されるレベルだけおさせておけばよいと思います。
【参考】助成金の最新情報を掴む対策はこちら👇
☆御礼☆
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