恒例の土曜日のブックレビュー『労働法で人事に新風を』の読書のススメです。
本日は採用の話です。コロナ禍で採用より解雇の方が多い時代ではありますが、
逆に良い人材を採用できるチャンスでもあります。
採用についての注意点が9話で学べます。
【ストーリの概要】
「社員はみな家族」の豊夢商事(日本酒の取次、販売)の人事制度の改革物語です。
下記は逆の解雇の話です。
【主な登場人物】
・2代目社長:中上社長
・大手自動車会社、人事畑出身の専務:田辺専務
・社労士資格のある新入社員(主役):戸川さん(主人公)
【目次】
第1話:正社員って誰?
第2話:派遣社員とは、よその社員?
第3話:書面で同意をしてもダメなの?
第4話:社員のメンタルヘルスに配慮せよ!
第5話:ワークライフバランスって何?
第6話:半数以上が管理職で大丈夫?
第7話:できない社員こそ解雇できない!
第8話:ITを味方に!
第9話:人材の獲得は難しい!
第10話:ハラスメントに御用心!
【シャロ勉目線での解説】
ネタバレになるので、詳細には書けませんが、勉強になる点を列挙していきます。
本日は第9話についてです。
第9話:人材の獲得は難しい!
採用面接の話題です。
会社には広い採用の自由があり、最高裁も認めてましが、
労働者の募集・雇用について、その性別にかかわりなく均等な機会を与えなければならない。
LGBTの応募があって、対処に困るストーリでした。
禁止される差別事項
・年齢差別の禁止
・間接差別の禁止
性別に関係がないように取り扱っても、運用の結果どちらかの性別が不利益になる扱いを指します。
例えば「住宅手当は世帯主に行う」→結果的に男性が多いため、間接差別となってしまいます。
・福利厚生での差
・外国人留学生を差別する等
労基法の国籍差別の禁止もチェックしましょう
☆労基法3条 国籍、信条、社会的身分による労働条件の差別の禁止
この条文は、採用にも適用されますか?
実は採用は含まれません。(雇い入れの自由)
さらに性別も含まれてません
<3条の本試験対策>
・性別は入らない
・雇い入れの自由
・有利不利は問わない
専務は採用前に落とせないならば、内定制度を持ち出します。
<内定で取り消すのはどうか?>
大日本印刷事件
内定を出すと労働契約が成立するので、それ以降の取消は解雇と同じと言う判決です。
戸川さん(勤務社労士)に適切でないと言われてしまいます。
専務は「それでもダメと言うならば、ならば試雇期間を設けようか・・」
三菱樹脂事件
本採用の拒否は留保解約権の行使、つまり雇う入れ後における解雇にあたる
これも戸川さんに適切でないと言われてしまいます。
それではしばらく契約社員にとして雇って、仕事ぶりをみてから正社員にするのはどうか?
神戸弘陵学園事件
期間1年で契約雇用されたあと、1年経過時に、契約終了としただけのつもりが、
解雇にあたると、つまり1年間は試雇期間にあたると判決ででています。
同様に戸川さんにダメだしされます・・
この物語は、大企業からの転職してきた専務が、毎回、部下に法令について指導をうけてしまう展開ですね。
ストーリの中で、判例をまとめて確認すると、非常に覚えやすいと思います。
息抜きに、本誌をチェックしてみてください。
プラス判例集を併読すれば完璧です。
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☆御礼☆
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